MOS Excelとは?試験内容や勉強方法をご紹介

MOSには、Microsoft Office製品の各アプリケーションごとの試験があり、資格を取得すると、そのアプリケーションの実務的な操作スキルを持っていることが証明されます。ビジネスシーンでは、効率的にOffice製品を活用するためのスキルとして評価されます。

この記事では、MOS Excel試験の内容や出題範囲、合格するための勉強方法についてご紹介します。

目次

MOS Excelとは

MOSは、Microsoft社が提供する認定資格Microsoft Office Specialistの略称で、Excelはその中の一つです。MOSは国際資格のため、取得すれば実践的なスキルを持っていることを世界に認められることになります。Excelは日常業務の中で使われる機会も多いため、就職時や転職時のスキルのアピールとしても効果的です。

MOS Excelのバージョン

MOS Excelには、Excel 365/Excel 2019/Excel 2016など、バージョンごとに異なる資格があります。それぞれのバージョンで提供されている機能に対応したスキルが求められるため、自分が受験するバージョンに合わせて学習することが大切です。

一般レベル上級レベル(エキスパート)
Word 365Word 365 エキスパート
Word 2019Word 2019 エキスパート
Word 2016Word 2016 エキスパート
MOS公式サイト:試験概要

MOS Excel試験のレベル

MOS Excelの試験は、一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)の2段階で提供され、それぞれ異なるスキルを試す内容になっています。以下、それぞれの試験内容について説明します。

MOS Excel 一般レベル(スペシャリスト)

MOS Excel 一般(スペシャリスト)は、Excelの基本的な操作スキルを評価する試験です。出題範囲には、データ入力、整理、基本的な計算、グラフ作成などのタスクが含まれます。基礎的な知識やスキルが中心となるため、Excel初心者の方でも十分合格を目指せるレベルとなっています。

出題範囲

ワークシートやブックの管理・ブックにデータをインポートする
・ブック内を移動する
・ワークシートやブックの書式を設定する
・オプションと表示をカスタマイズする
・共同作業と配付のためにブックを準備する
セルやセル範囲のデータの管理・シートのデータを操作する
・セルやセル範囲の書式を設定する
・名前付き範囲を定義する、参照する
・データを視覚的にまとめる
テーブルとテーブルのデータの管理・テーブルを作成する、書式設定する
・テーブルを変更する
・テーブルのデータをフィルターする、並べ替える
数式や関数を使用した演算の実行・参照を追加する
・データを計算する、加工する
・文字列を変更する、書式設定する
グラフの管理・グラフを作成する
・グラフを変更する
・グラフを書式設定する
MOS公式サイト:Excel 365(一般)出題範囲

MOS Excel 上級レベル(エキスパート)

MOS Excel 上級(エキスパート)は、Excelを使った複雑な数式や高度なデータ分析を行うスキルを問われる試験です。出題範囲には、高度な関数を使ったデータ処理、ピボットテーブル・グラフの操作やデータ分析などが含まれ、これらの機能を効率よく利用できるかどうかが評価されます。合格の難易度は一般レベル(スペシャリスト)よりも高くなっています。

出題範囲

ブックのオプションと設定の管理・ブックを管理する
・共同作業のためにブックを準備する
データの管理、書式設定・既存のデータを使用してセルを入力する
・データに表示形式や入力規則を適用する
・詳細な条件付き書式やフィルターを適用する
高度な機能を使用した数式およびマクロの設定・関数で論理演算を行う
・関数を使用してデータを検索する
・高度な日付と時刻の関数を使用する
・データ分析を行う
・数式のトラブルシューティングを行う
・簡単なマクロを作成する、変更する
高度な機能を使用したグラフやテーブルの管理・高度な機能を使用したグラフを作成する、変更する
・ピボットテーブルを作成する、変更する
・ピボットグラフを作成する、変更する
MOS公式サイト:Excel 365 エキスパート(上級)出題範囲
おすすめ

Microsoft Office講座

ビズアップ総研のMicrosoft Office(エクセル、パワーポイント、ワード)講座は、初心者から上級者まで、MOS Master(マイクロソフト オフィス スペシャリスト マスター)取得の専任講師が、スキルに合わせた各種講座をご用意しています。エクセルの関数を集中的に勉強したい方、今更会社で聞けない基本的な使い方を身につけたい方など、多様なニーズに対応するため、様々な講座日程をご用意しております。ご都合の良い日時を選んで、ぜひご参加ください。

詳細・お申し込みはこちら

MOS Excel取得のための勉強方法

MOS Excelの資格を取得するためには、様々な勉強方法があります。試験に向けた一般的な勉強方法を解説します。

公式教材や問題集を活用する

MOS試験に対応した公式教材や問題集を使って学習することが重要です。公式教材には、実際に試験で出題される内容に沿った課題が含まれているため、効率的な学習ができます。また、書店やオンラインで販売されているMOS対策用の問題集を利用して、実践的なスキルを身につけましょう。これにより、試験範囲をしっかり把握し、基礎から応用までのスキルを段階的に学べます。

実際にExcelを操作して練習する

MOS試験は、問題に従ってExcelを正しく操作することが求められる実技試験となっています。書籍やオンライン教材で学んだ内容を、実際にExcelを使って練習しましょう。例えば、データ入力、関数の使用、グラフの作成、ピボットテーブルの操作など、試験で問われる各機能を自分で試してみることで、理解を深めることができます。

模擬試験を受けて試験形式に慣れる

MOS Excelの試験は時間制限があるため、試験形式に慣れておくことが大切です。模擬試験を繰り返し受験することで、時間管理や問題の解き方のコツをつかむことができます。模擬試験では、実際の試験と同じように操作問題が出題されるため、試験本番に近い形で練習することが可能です。試験対策として、いくつかの模擬試験を繰り返し行い、得点が安定するまで練習を続けましょう。

Excelのショートカットキーを覚える

試験中は制限時間内に多くのタスクをこなす必要があるため、Excelのショートカットキーを活用すると作業効率が上がります。たとえば、コピー&ペースト(Ctrl + C / Ctrl + V)、保存(Ctrl + S)、元に戻す(Ctrl + Z)など、よく使うショートカットを覚えておくと、操作スピードが向上し、時間短縮につながります。また、試験問題を解く際にもスムーズに進めることができるため、余裕を持って正確な操作ができるようになります。

難易度の高い関数や機能を重点的に学習する

MOS Excelの一般レベル(スペシャリスト)は基礎的なスキルが問われますが、上級レベル(エキスパート)では高度な関数やピボットテーブル、マクロなどの機能が求められます。試験のレベルに応じて、SUM、AVERAGE、IF関数など基本的なものから、VLOOKUP、INDEX、MATCH、ピボットテーブルやデータ分析ツールなどの難易度の高い機能まで、重点的に練習しましょう。関数の組み合わせやピボットテーブルのカスタマイズ、データの条件付き書式など、実践的な操作も多く含まれるため、これらの機能を習得しておくことが必要です。

MOS Excelの合格基準

明確な合格点は公表されていませんが、1000点満点のうち700点以上を取得で合格するとされています。合格ラインは試験の難易度や問題によって若干異なることがあります。また、試験が実施されるたびに、難易度に応じて若干のスコア調整が行われる場合があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。MOS Excelは、Excelを実務レベルで使いこなすスキルを証明するための資格となっており、ビジネスにおけるデータ処理や分析の能力を高めるために、またキャリアアップを目指すために、多くの人が取得に挑戦しています。試験は実践的な操作スキルが問われるため、日々の練習と理解が不可欠です。しっかりと準備を整え、自信を持って挑戦しましょう。