どうして緊張する?話すのがラクになるプレゼンのコツ

プレゼンテーションという言葉を聞くと、「うまく話さなければ」「緊張して頭が真っ白になりそう」と感じる人は少なくありません。しかし、実は“上手に話す”よりも“相手に伝える”ことが大切です。聴き手の立場に立って構成を考え、相手が理解しやすい順序で伝えるだけで、プレゼンは見違えるほど伝わるようになります。

この記事では、若手社員やプレゼン初心者の方に向けて、「聴き手ファースト」で成果を出すプレゼンのコツを解説します。

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目次

誰もがつまずくプレゼンの3つの壁

プレゼンがうまくいかない人の多くは、共通する“壁”にぶつかっています。これは特別な才能や経験の差ではなく、話し方の「準備・構成・伝え方」のいずれかに偏りがあるだけです。

① 話が長くまとまらない

「全部伝えたい」という気持ちは大切ですが、それが逆に聴き手の理解を妨げることがあります。プレゼンの目的は“情報をすべて伝えること”ではなく、“聴き手に理解してもらうこと”。そのためには、まず最初に「今日伝えたいことは何か」を一文でまとめてみましょう。

さらに、内容を3つのポイントに分けると整理がしやすくなります。
たとえば「業務改善の提案」なら、①課題、②原因、③解決策というように軸を明確にすることで、聴き手も自然に流れを追えます。

② 緊張で頭が真っ白になる

人前で話すときに緊張するのは当然のことです。緊張を抑える秘訣は、完璧を目指さないこと。原稿を丸暗記しようとすると、ひとつ間違えただけで混乱しやすくなります。代わりに「構成(流れ)」を覚え、キーワードを手元に置いて話すようにしましょう。

また、プレゼンの前に数回深呼吸を行い、姿勢を正すことも効果的です。

③ 聴き手の反応が読めない

どれだけ準備しても、聴き手が退屈そうにしていると不安になります。この場合は、「話し方」だけでなく「聴き手との関係性」を見直すことが大切です。アイコンタクトを増やしたり、問いかけを交えたりすることで、聴き手を“参加者”に変えることができます。一方的な発表ではなく、双方向のコミュニケーションを意識することが、プレゼン成功の第一歩です。

聴き手ファーストとは何か

多くの人が「うまく話すこと」を目標にしますが、プレゼンの本質はそこではありません。最も大切なのは「聴き手が理解し、納得し、行動したくなること」です。つまり、“話す側の自己満足”ではなく、“聴き手の変化”が目的なのです。

聴き手を主役にする発想

プレゼンを“自分の発表の場”と捉えるのではなく、“相手が理解する場”と捉えることがポイントです。

たとえば、専門用語を多用する代わりに、相手の業務や課題に置き換えて説明してみる。「この部分は皆さんの現場でも起こりうることです」と補足するだけで、聴き手の興味が格段に高まります。

また、聴き手の知識レベルを事前に想定しておくことも大切です。初学者向けか、上級者向けかによって、使用する言葉や例え話が変わります。伝えたい内容を“相手の言葉”に翻訳できる人こそ、真に伝える力を持つ人です。

プレゼンの目的を明確にする

プレゼンの目的が「報告」なのか「提案」なのか、それとも「共有」なのかを明確にしておきましょう。目的が定まれば、不要な情報を削ぎ落とせるだけでなく、伝える順序も整理されます。

たとえば、提案型プレゼンでは「課題→原因→解決策→期待効果」という流れが最も理解されやすい構成です。

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内容構成のコツ:ロジックツリーで整理する

プレゼン内容を整理する際に有効なのが、「ロジックツリー(論理ツリー)」です。これは大項目・中項目・小項目という階層構造を使って、論理的に話を組み立てる方法です。

ロジックツリーで考える

たとえば「自己紹介」をするとき、いきなり思いついた順に話すと、聴き手は混乱します。しかし、「基本情報→仕事→プライベート」のように3層構造に整理すれば、話の筋が自然に通ります。
さらに、各階層のボリュームを均等にすることで、聴き手が情報の流れをつかみやすくなります。

もうひとつのポイントは、ツリーを“そのまま話す構成”にすることです。
たとえば「これからAについてお話しします。Aではア・イ・ウの3点が重要です。まずアについてですが…」という形で、ツリーがそのまま発話の流れになります。

3つの要素でまとめる

人間の短期記憶は「3つ」までが限界といわれます。そのため、主張を3つの柱にまとめると、印象に残りやすく、説得力も高まります。「要点は3つあります」「3つの視点でご説明します」と前置きするだけで、聴き手の集中力も持続します。この構成法は報告書、営業提案、社内発表など、あらゆるビジネスシーンで応用可能です。

態度と話し方で印象を変える

プレゼンで最も見落とされがちなのが、「非言語的な要素」です。言葉そのものよりも、姿勢・目線・声のトーンなどの“見た目の印象”が、聴き手に与える影響は非常に大きいのです。

姿勢と目線の基本

背筋をまっすぐに伸ばすと、自然と声が通り、堂々とした印象になります。立ち位置は聴き手全体が見渡せる中央を意識し、左右に無駄に動かないことがポイントです。

また、目線は資料ではなく聴き手に向けましょう。一人ひとりを見渡すように視線を移動させると、聴き手との一体感が生まれます。

声・間・語尾で印象を整える

声の大きさは「一番遠くの人にも届く程度」が理想です。トーンを上げることで活気を、下げることで落ち着きを演出できます。また、“間”の取り方も重要です。大切なメッセージの前に一拍置くと、聴き手の意識が集中します。語尾は「~と思います」よりも「~です」「~します」と言い切ることで、自信と信頼を与えます。

さらに、自分の話し方の癖を知るために録音・録画することをおすすめします。自分の声を客観的に聞くことで、無意識の口癖や早口を修正できます。

eラーニングで実践的に学ぶ方法

プレゼンのスキルは、知識を得るだけでは定着しません。実際に話して、聴いて、振り返る――この繰り返しによって初めて身につくスキルです。とはいえ、忙しい毎日の中で練習時間を確保するのは簡単ではありません。そんな時に役立つのが、eラーニング(オンライン学習)です。

自分のペースで継続できる学び方

eラーニングの最大の魅力は、「時間や場所に縛られないこと」です。仕事の合間や通勤中など、ちょっとした隙間時間でも学習を進められます。また、苦手な部分だけを繰り返し再生できるため、理解度を深めながら効率的にスキルを習得できます。

さらに、最近のeラーニングでは動画や音声だけでなく、チェックリストや自己診断ツールが充実しています。「自分の話し方を録音して振り返る」「話す順序をロジックツリーで整理する」など、学んだ内容をすぐに実践できる構成になっているのが特徴です。

継続的な成長を支える環境

eラーニングのもう一つの利点は、“学びの習慣”を作りやすい点にあります。対面研修では1回きりで終わりがちですが、オンラインなら何度でも復習できます。また、学習履歴が残るため、自分の成長を“見える化”できるのも大きなメリットです。

eラーニングは、時間や場所に制約がある社会人にとって、“継続してスキルを磨ける現実的な選択肢”といえます。あなたも今日から、スマホひとつで始められる学びで、自分のプレゼンを進化させてみませんか。

まとめ:自信をもって“伝える人”になる

プレゼンの本質は、「聴き手ファースト」の姿勢にあります。話す内容を整理し、聴き手の理解を中心に据えることで、伝達力は確実に向上します。

まずは一歩として、自分の話をスマホで録音して聴き返すことから始めましょう。声のトーンや間、語尾の使い方を客観的に知ることが、次の成長への近道です。

eラーニングを活用すれば、実践と振り返りを繰り返しながら“自信をもって伝える人”へと成長できます。プレゼンが苦手なあなたも、聴き手を意識した一言から変わり始めるのです。

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プレゼンテーションの目的は、相手に情報を提示し、自分の考えをご理解いただいた上で、行動を起こしてもらうことです。自分が伝えたい言葉、内容を相手に届けるスキル=デリバリースキルを強化し、ビジネスの現場でプレゼンテーションを成功させるためのポイントを学びます。

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