社内報での自己紹介に困ったら。例文を文字数別に紹介

社内報での自己紹介に困ったら。例文を文字数別に紹介

社内報とは、企業内での情報共有や社員同士の交流を促進するために発行される社内向けの広報メディアです。人事異動やプロジェクトの紹介、社員のインタビューなどを通じて、部署間の理解や社内の一体感を高める役割を果たします。

社内報の定番コーナーのひとつに「社員紹介」があります。社員の入社時や異動時などに、社内全体に周知する目的で掲載するものですが、何を書けばよいのか、どこまで書いてよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、文字数別の例文を交えながら、社内報での自己紹介の書き方や注意点を解説します。

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目次

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自己紹介の基本

社内報での自己紹介は、自由に書けるようでいて、実はある程度の「お作法」が求められます。読みやすく、社内で浮かない内容にするためには、以下の基本を押さえておきましょう。

どんな文体で書くべきか?

社内報は部署や企業文化によって文体に違いがあります。かしこまった丁寧な文体が一般的ですが、和やかなトーンで書かれているケースも少なくありません。まずは過去のバックナンバーを見て、周囲がどのような文調で書いているかを確認し、それに合わせると無難です。文体の統一は読みやすさにもつながります。

文字数をチェックする

社内報には必ずと言っていいほど「文字数の指定」があります。300文字以内、100文字程度など、指定された字数を守らないと、編集側に余計な手間をかけてしまうことになります。まずは指定を確認し、それに沿って内容を組み立てることが基本です。

締切は遵守する

自己紹介欄は、他のページとの兼ね合いで掲載が決まることが多く、締切に遅れると紙面全体に影響が出る場合もあります。特に紙媒体の場合は、印刷スケジュールが厳密に管理されているため、期日厳守が求められます。可能であれば、少し余裕をもって提出することをおすすめします。

書くことに困ったときのネタ

自己紹介文を書く機会があっても、「何を書けばいいのかわからない」「特別なエピソードがない」と悩む人は少なくありません。しかし、自己紹介に必要なのは特別な話題よりも、自分らしさが伝わる内容です。ここでは、迷ったときに使えるヒントとなる話題をご紹介します。

仕事にまつわる内容から始める

自己紹介の基本は「自分がどんな仕事をしているのか」を伝えることです。現在の担当業務や過去の経験、入社の経緯などを簡潔に述べると、読み手が仕事上で関わる場面を想像しやすくなります。
特に異動直後や入社直後であれば、業務範囲を明示することで、周囲との連携が取りやすくなります。

例文:
「総務部で人事・労務を担当している山本です。昨年までは営業部に在籍しており、人と関わる仕事が好きでこの部署を希望しました。」

趣味や特技、休日の過ごし方

プライベートの一面を少し紹介するだけで、社内の会話のきっかけになりやすくなります。趣味が誰でも理解できる内容であれば、話題にもつながりやすいです。
たとえば「週末はランニングをしています」といった簡単な一文だけでも、共通点を感じてもらえることがあります。

例文:
「休日は神社仏閣を巡るのが好きで、御朱印帳がもうすぐ3冊目になります。」

今後の目標や意気込み

「どんな仕事に取り組んでいきたいか」を伝えると、意欲的な印象を与えます。キャリアの目標を具体的に書くことで、上司や先輩からのサポートも得やすくなります。
また、目指す方向性が明確であれば、社内での異動やプロジェクト参加のチャンスにもつながりやすくなります。

例文:
「まだまだ知識不足ですが、早く一人前の戦力となれるよう日々学び続けます!」

書かない方が良いこととは?

社内報は多くの社員が目にする公式なメディアであり、内容には一定の配慮が求められます。読み手が不快に感じたり、誤解を生んだりするような情報は避けるべきです。無意識のうちにマイナスの印象を与えてしまわないよう、注意すべき点をあらかじめ押さえておきましょう。

過度にプライベートな情報

社内報は業務の一環として読まれるものであり、親密な個人情報はかえって相手を戸惑わせることがあります。家族構成や恋愛の話題などは、自己紹介では控えるのが賢明です。
あくまでビジネス上のコミュニケーションの一部であることを意識し、適度な距離感を大切にしましょう。

避けたい例:
「大学生になる娘がいます。この春、〇〇大学に入学しました!」

ネガティブな発言や自虐

謙虚さを出すためのつもりでも、「自信がない」「仕事が苦手」といった言い回しは、マイナスの印象につながりかねません。ポジティブな表現で印象を良くしましょう。
「学びながら成長したい」「これから力をつけていきたい」といった前向きな表現に置き換えると、印象が和らぎます。

避けたい例:
「口下手かつ人見知りなので、あまり話しかけないでください…」

他人を批判する内容

過去の職場への不満や、他部署に対する評価などは、たとえ冗談のつもりでも掲載には不向きです。職場全体に配慮した文章を心がけましょう。
広く読まれる媒体であることを踏まえ、誰が読んでも不快にならない内容でまとめることが重要です。

避けたい例:
「前職では毎日終電。今の会社は楽で最高です!」

写真を載せる際の注意点

社内報では、自己紹介文とあわせて顔写真や自分を表現する写真が掲載されるケースがあります。会社側が撮影を行うこともありますが、自分で写真を選んで提出する場合は、読み手に与える印象に配慮することが大切です。

たとえば、オンライン会議中のスクリーンショットや自撮りなど、あまりにプライベート感が強い写真は、読み手を戸惑わせることがあります。SNSに投稿するような雰囲気の写真や、過度に加工された画像も避けた方がよいでしょう。写真は、清潔感があり信頼感のあるものを選ぶことが基本です。服装はオフィスカジュアルを意識し、背景が整理されている写真だと好印象を与えやすくなります。

顔写真を掲載したくない、顔写真以外でも問題ない場合は、外出先の風景やカフェの写真、ペットの写真など、「自分らしさ」をやんわりと表す写真を選ぶのも一つの方法です。その際も、不特定多数が見るメディアであることを意識し、社内の雰囲気に合った写真を選びましょう。

自己紹介の例文:文字数別に紹介

30文字以内の自己紹介例

短いスペースでの紹介が求められる場合は、要点を1つに絞るのがコツです。

営業部に配属されました田中です。よろしくお願いします。(27文字)

総務の加藤です。カフェ巡りが趣味です!よろしくお願いします。(30文字)

100文字程度の自己紹介例

やや余裕のある場合は、仕事+人柄が伝わる内容を意識しましょう。

4月より人事部に配属されました高橋です。学生時代は野球部でサードを守っていました。今も週末は草野球を楽しんでおり、体力には自信があります!早く業務を覚えて、職場に馴染めるよう頑張ります!(93文字)

この春からIT部に異動してきました佐藤です。休日は料理と映画鑑賞が趣味です。業務ではシステム運用を担当予定で、より快適な職場環境づくりに貢献したいと思っています。今後ともよろしくお願いします!(96文字)

200文字程度の自己紹介例

しっかりとした枠を与えられた場合は、業務、背景、人柄、意気込みの順で構成すると読みやすくなります。

この春より経営企画部に配属されました山口です。前職では広告代理店で営業を担当しておりましたが、より企画面に携わりたいという思いで転職いたしました。まだ社内のことがわからないことばかりですが、早くチームに貢献できるよう努力してまいります。今後は、新しいプロジェクトの立案などにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。趣味はジョギングと温泉巡りです。どうぞよろしくお願いいたします。(199文字)

4月より営業推進部に配属されました田中と申します。前職では小売業界で店舗運営とスタッフ教育を担当しており、その経験を活かして現場と本部の橋渡し役になれるよう努めてまいります。新しい環境で学ぶことも多いですが、常に前向きに取り組み、早く皆さんのお力になれるよう努力いたします。趣味は旅行と写真撮影で、休日はよくカメラを持って散策しています。どうぞよろしくお願いいたします。(193文字)

まとめ:自己紹介は“つながり”のきっかけに

社内報での自己紹介は、自分を知ってもらう貴重なチャンスです。気負いすぎず、等身大の自分を前向きに表現することが、社内の人間関係を円滑にする第一歩になります。内容に迷ったら、まずは「相手に何を知ってほしいか」という視点を持ってみましょう。

「自分らしさ」と「読み手への配慮」を両立させた自己紹介が、よりよい社内コミュニケーションの一助となるはずです。

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