情報セキュリティマネジメント試験とは?ITパスポートとの違い
情報セキュリティマネジメント試験は、企業の情報を安全に扱うための知識と実践力を問う国家試験です。一方、ITパスポートはIT・経営・業務に関する幅広い基礎知識を問います。
「どちらを受けるべき?」「IT未経験でも情報セキュリティマネジメント試験に挑戦できる?」と迷う人もいるのではないでしょうか。本記事では、両試験の違い、向いている人、学習の進め方をわかりやすく解説します。
情報セキュリティマネジメント試験とは?

情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、組織で情報を安全に管理・活用するための知識を証明する国家試験です。IT部門だけでなく、顧客情報や社内データ、クラウドサービスなどを扱う幅広いビジネスパーソンに関係します。
情報を守る「仕組み」と「行動」を学ぶ試験
情報セキュリティというと、システム担当者やエンジニアだけの仕事と思われがちです。しかし、メールの誤送信、パスワードの使い回し、私物端末の利用、委託先管理など、情報漏えいのリスクは日常業務のさまざまな場面にあります。
情報セキュリティマネジメント試験では、次のようなテーマを扱います。
- 情報資産の管理とリスクアセスメント
- 不正アクセス、マルウェア、標的型攻撃などへの対策
- アクセス権限やパスワードの管理
- 個人情報保護法などの関連法規
- インシデント発生時の初動対応
- 委託先やクラウドサービスを安全に利用するための管理
- 従業員への情報セキュリティ教育
単に用語を暗記するだけでなく、「業務上の問題にどう対応するか」を考える力が求められる点が特徴です。IPAによると、科目Bでは情報資産管理、リスクアセスメント、委託先管理、教育・訓練などを題材に、実践力を問うケーススタディが出題されます。
試験はCBT方式で、知識問題と事例問題に取り組む
情報セキュリティマネジメント試験は、随時受験できるCBT方式を採用しています。
試験時間は120分、出題数は全60問です。基礎知識を問う「科目A(48問)」と、現場の事例シナリオを読み解く「科目B(12問)」で構成されます。総合評価点1,000点中600点以上で合格となり、科目ごとの足切りはありません。
試験方式や出題内容、申込方法の最新情報は、IPA「情報セキュリティマネジメント試験」で確認できます。
SG合格を目指す方に。情報資産管理、リスク評価、暗号、関連法規まで、試験と実務に役立つ知識を体系的に学べます。
情報漏えいのリスクやサイバー攻撃、個人情報保護法、内部不正対策を学べる研修です。組織の対策を考えたい方にもおすすめです。
情報セキュリティマネジメント試験とITパスポートの違いは?
情報セキュリティマネジメント試験とITパスポートとの違いは、学ぶ範囲の広さと深さです。ITパスポートはITを活用する社会人の共通知識を幅広く扱い、情報セキュリティマネジメント試験はセキュリティ管理をより実務的に掘り下げます。
| 比較項目 | 情報セキュリティ マネジメント試験 |
ITパスポート |
|---|---|---|
| スキル難度 | レベル2 | レベル1(基礎) |
| 主な学習内容 | セキュリティ、リスク管理、法規 | IT基礎、経営、AI・DXなど |
| 出題数・時間 | 60問(科目A:48問/科目B:12問)・120分 | 100問・120分 |
| 合格基準 | 600点以上/1,000点 | 600点以上+分野別の基準点 |
| 最適な対象 | 情報管理や対策に関わる人 | ITの基礎を広く学びたい人 |
ITパスポートは、ITとビジネスの基礎を広く学ぶ資格
ITパスポートは、すべての社会人に役立つITの基礎を扱う国家試験です。情報セキュリティのほか、経営戦略、マーケティング、会計、法務、ネットワーク、データベース、AI、プロジェクト管理など、出題範囲は多岐にわたります。
「IT用語に苦手意識がある」「DXや生成AIを業務で活用するための土台をつくりたい」という人には、ITパスポートが適しています。IPAも、ITパスポートを、職業人が備えるべきITの共通的な基礎知識を問う試験と位置づけています。
出題範囲や試験日程、申込方法は、IPA「ITパスポート試験」で最新情報を確認しましょう。
情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティをより深く学ぶ資格
情報セキュリティマネジメント試験では、情報を守るための考え方を、具体的な業務場面に結びつけて学びます。
たとえば、「取引先にデータを共有する際、どのような確認が必要か」「不審なメールを受け取った場合、誰にどう報告するか」といった場面を想定し、適切な判断や対応を考えます。
そのため、総務・人事・営業・経理・企画など、情報を扱う部門で働く人にも有用です。セキュリティ担当者を目指す人だけでなく、「自分の仕事で起こり得るリスクを理解したい人」にも向いています。
どちらを受けるべき?目的別の選び方

ITパスポートとの違いを踏まえ、ITの基礎を広く学ぶならITパスポート、情報セキュリティ対策を業務で活かすなら情報セキュリティマネジメント試験を選びましょう。
ITパスポートが向いている人
次のような人は、まずITパスポートから学ぶとよいでしょう。
- IT・デジタル用語に苦手意識がある
- 生成AI、DX、データ活用などの基礎もあわせて学びたい
- 仕事でITを活用するための全体像をつかみたい
- 新入社員や若手社員として、社会人に必要なIT知識を身につけたい
- はじめてIT系の国家試験に挑戦する
ITパスポートでIT・経営・業務のつながりを理解してから、情報セキュリティマネジメント試験でセキュリティ分野を深掘りする流れも自然です。
情報セキュリティマネジメント試験が向いている人
次のような業務や課題がある人は、情報セキュリティマネジメント試験を優先する価値があります。
- 顧客情報、従業員情報、売上データなどを扱う
- 部署内の情報管理ルールや教育を担っている
- 取引先・委託先・クラウドサービスの利用に関わる
- セキュリティ事故や情報漏えいを防ぐ知識を身につけたい
- ITパスポートの内容を学び、次の資格に進みたい
資格選びで迷う場合は、「今の仕事で、どの知識を最も早く活かしたいか」を基準にしましょう。幅広いIT知識ならITパスポート、情報を守る実務力なら情報セキュリティマネジメント試験です。
情報セキュリティマネジメント試験の難易度と勉強方法
IT未経験者でも、基礎から段階的に学べば情報セキュリティマネジメント試験は目指せます。ただし、知識問題だけでなく事例問題もあるため、用語と実務のつながりを理解することが重要です。
用語の暗記だけで終わらせないことがポイント
学習は、次の流れで進めると効率的です。
- 情報セキュリティの基本用語を押さえる
- 脅威・脆弱性・対策の関係性を整理する
- 個人情報保護法や不正アクセス禁止法を把握する
- IPA公式の公開問題を解き、出題傾向と科目Bの読解に慣れる
- 誤答を分析し、選択肢が誤りである理由まで確認する
特に科目Bは「問題の背景」「報告順序」「適切な初動」を問う長文事例です。丸暗記ではなく業務フローに当てはめて考える力を養いましょう。
公式の公開問題セットと解答例は直前対策に最適です。
資格取得を、日々の情報セキュリティ対策につなげよう
情報セキュリティマネジメント試験で学ぶ内容は、合格のためだけの知識ではありません。メールの宛先を確認する、アクセス権限を適切に設定する、不審な連絡を報告するなど、日々の行動を見直すきっかけになります。
企業では、一人ひとりの行動が情報漏えい対策の質を左右します。資格学習とあわせて、組織としてどのような対策が必要かも確認しておくとよいでしょう。
SG合格を目指す方に。情報資産管理、リスク評価、暗号、関連法規まで、試験と実務に役立つ知識を体系的に学べます。
情報漏えいのリスクやサイバー攻撃、個人情報保護法、内部不正対策を学べる研修です。組織の対策を考えたい方にもおすすめです。
まとめ
情報セキュリティマネジメント試験は、企業の情報を安全に扱うための知識と実践力を身につけられる国家試験です。ITパスポートとの違いは、IT全般を幅広く学ぶか、情報セキュリティを実務に結び付けて深く学ぶかにあります。
ITの基礎を広く学びたい人にはITパスポート、情報管理やリスク対策を仕事で活かしたい人には情報セキュリティマネジメント試験が向いています。現在の業務と、今後伸ばしたいスキルを基準に選びましょう。
試験日程や申込方法、出題範囲は変更される場合があるため、受験前にはIPAの公式サイトで最新情報を確認してください。

