新入社員必見!日報ってどう書くの?コツと例文から見る注意点を紹介

一般企業に入社した新入社員の皆様は、業務やビジネスマナーを覚えるので大変な思いをしているのではないでしょうか。
「日報」はその日に行った業務の振り返りや内容を確認し、進捗状況の把握・翌日にやるべきことを明確化して・以降の仕事に活かすことが目的のひとつとされています。

では、日報とは実際どうやって書くと良いのでしょうか。この記事を最後まで読めば、新入社員が日報作成において適した内容、手書きとPCの場合それぞれのメリット・デメリットが何かわかります。学んだ事を活かして、これからの業務をスムーズに効率よく進めていきましょう。

目次

日報の目的

新入社員が書く日報の目的について紹介していきます。

  • 上司による状況把握のため
  • 作成者自身が振り返りの習慣をつけさせるため
  • 会社全体に新人教育の意識定着をさせるため
  • コミュニケーションのため

この4つとなっています。

上司による状況把握のため

上司は新入社員の教育のために、新入社員の現状を正確に把握しておかなければなりません。その日どのような業務を行ったのか、業務への理解は深まっているのか、モチベーションの良し悪しなど、気にするべき事項がとても多いです。上司はこれらから研修を組み、今後の指導方針を検討していきます。

しかし、上司も当然ながら日々業務に追われているので常に二人三脚でというわけにはいきません。新入社員を複数人見ているパターンもあるため、つきっきりで手取り足取りというのは難しいでしょう。

そこで日報を確認することで上司が直接見ることができなかったであろう情報が記入されているため、ちゃんと書き込まれている日報があれば、それから新入社員の状況把握ができるといえます。

作成者自身が振り返りの習慣をつけさせるため

日報を書くことで、どういった仕事を行ったのか・学びはあったのかなどを振り返る事ができます。これを業務終了後毎回繰り返すことで習慣化されます。

仕事をすることにおいて振り返りは大変重要です。言われたことをただこなす・やるだけやって反省ゼロというように振り返りをしないと、自分の業務遂行にあたっての課題がわからず改善する事ができなくなってしまいます。

新入社員時代から振り返りを徹底しておくことで、課題発見から改善への動きまでのサイクルを回す素地が定着し、一人前への成長速度が速くなります。振り返りのための日報は、本人及び上司にとってタスク管理となり、業務が整理されていると進行状況によっては対処を早めることができます。反対に順調ならば成果の確認もできるため、より効率的に仕事に取り組めます。

会社全体に新人教育の意識定着をさせるため

新入社員の教育は、人事部だけでなく担当部署及び会社全体で取り組まなければならないものです。そのため、他部署の社員にも当事者意識を持ってもらわなければなりません。

新入社員が作成した日報を社内で共有することで、部署が違う社員も新人教育について関心を持たせることができます。「新入社員が何を学んでいるのか」「現状のモチベーションは」「人物像は」などを知ることで、新入社員を同じ会社で働く同志として強く認識できます。

特に新入社員とかかわりを持たない部署は、新人教育は他人事として捉えてしまう傾向にあります。そんな部署があると、新入社員がその会社に馴染みづらい上に部署間で軋轢が発生してしまう恐れもあるのです。

日報を通じて、会社全体に新人教育の意識定着をさせるのは会社の成長促進という意味でも、非常に重要であるといえます。

コミュニケーションのため

日報は上司と部下間だけでなく、同僚同士のコミュニケーションツールとして役立ちます。最も役立つ例として、テレワーク環境においてのコミュニケーションの活性化です。ツールの活用によって、日報がコミュニケーションの一環として使用できるようになります。

また、上司や同僚とのコミュニケーションのきっかけづくりとなります。自分自身が達成した成果や解決できた課題を客観的に共有することで、周りの人に自分をアピールすることができ、仕事の効率化や信頼関係を築くことができます。これによって、自分自身の評価や信頼度を高めることが可能となってきます。

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手書きとPC入力のメリット・デメリット

日報を手書きで書く場合とPCで書く場合のメリット・デメリットを以下に紹介します。

ほとんどの会社は既に形式が決まっているため、新入社員が自分で形式を選ぶという機会は少ないかもしれませんが、どちらにも対応できるように、筆記用具の準備や最低限のキーボード入力は覚えておくことをお勧めします。

手書きの場合のメリット・デメリット

メリットデメリット
記憶の定着がしやすいフォーマット・テンプレを使い回せない
書き方の自由度が高い情報共有に時間がかかる
多くの情報が一度に見られるデータやファイルの集計・管理が困難
脳の活性化情報の検索・抽出が大変

PCの場合のメリット・デメリット

メリットデメリット
フォーマット・テンプレによる効率化セキュリティ対策必須
コミュニケーションが円滑日報ツール導入によってかかる費用
状況把握が即座にできるPCが苦手な人には困難である
ペーパーレス化によるランニングコスト削減

日報を作成する際の注意点

日報に書くべき項目は4つあります。

  • 本日の目標
  • 業務内容
  • 所感
  • 翌日の予定

日報は自由に内容を記述するものではなく、設定した項目に沿って書くことが重要です。下記より4つの項目について紹介していきます。

本日の目標

その日の目標を記入します。例を出すと、「頂いた課題提出」「業務への自己理解を深める」などが挙げられます。本日の目標を記入する理由は、書き込むことで目標に対する自身の行動について振り返りを行えるためです。振り返りを行うことで、反省点や良かったことを知る事ができ、次の日からより目標達成に即したものにできます。

業務内容

実行した業務や研修の内容について記入します。「ビジネスマナー研修」「初任者研修」「〇〇社への営業同行」といったものです。研修期間中かすでに業務開始しているのかによって内容が異なります。

業務内容記入の理由は、上司に自分がどんな業務を行ったのかを正確に共有するためです。上司がいつもついてくれるとは限らないため、日報で共有及び報告を行います。そして、その内容から新入社員の状況・状態の把握や今後の教育について検討していきます。

所感

その日の感想や業務に対しての振り返りを記入します。「研修から学んだ事」「業務の反省点・わかったこと」などを記入します。

所感記入が必要な理由は、振り返りを文字に表して記録・共有するためです。業務内容をただ書くだけだとその日の仕事を思い出して羅列しているだけなので、身になりません。何に気付き、得たものは何なのか、それから翌日の業務にどう活かすのかを所感として言語化し、経験・気付きを具体的に出して落とし込むことができます。また、これらを上司に共有することで、目で見えない成長率も上司に把握されます。

翌日の予定

翌日に実施予定の業務や活動について記入します。新入社員研修でよくあるのが、「手が空くこと」です。研修スケジュールの組み立てや、日々の情報共有・チーム内の連携が滞っていると、暇になってしまうことがあります。翌日の予定を日報に入れておくことで、上司や教育担当が新入社員の行動予定を把握する事ができるため、翌日の予定が埋まっておらず暇ができてしまう時でも、翌日までに対応策を考える余裕が生まれます。

日報に予定を記入することは、研修の効率が良くなると言えます。

日報の例文

日報を書く際には、まずその日の目標をあらかじめ立てておくことが重要です。そして、終業時にその目標が達成できたかどうかを振り返り、達成状況を正確に記録します。

この際、目標や成果については、できるだけ具体的な数字を使って表現するように心がけましょう。数字を入れることで、自身の進捗や達成度が明確になり、振り返りがしやすくなります。また、目標や次の日の課題については、実現可能な範囲で設定することが大切です。

◼︎本日の目標
・新規顧客への架電15件、アポイント獲得1件
・〇〇社訪問同行
・提案書作成△社分(次週訪問企業)
・上司面談(〇〇部長)

◼︎本日の業務内容
9:00-12:00  新入社員研修(主にビジネスマナー)
13:00-15:00 〇〇社訪問同行(先輩職員の動き注視)
15:00-16:00 アポイント電話(架電10件・アポイント0件)
16:00-17:00 提案書作成(1社分)

◼︎所感
・〇〇社は競合が営業を掛けてきているという情報があり早めのクロージングを目標としていたが、本日契約を締結できたことは大きな成果であると考える、と先輩が言っていた。
・新規アポイントがとれなかった。ターゲットとトークスクリプトを見直す必要がある。

◼︎反省点
提案書を3社分作成する予定だったが、時間がかかりすぎてしまい1社分しか作成できなかった。

◼︎翌日の目標
・アポイント電話のターゲットとトークスクリプト見直し
・訪問2社(C社・D社/新商品の紹介)

まとめ

新入社員が日報を書くときにクオリティを高めるためには、内容に具体性を持たせる、要約をする、気付けたことはその都度メモを取る、読み手がいることをちゃんと意識する、時間を無駄にかけすぎないの5つを意識して作成してみましょう。これらを意識することで、日報の効果が最大限活かされるので上司や教育担当、そして会社の“ため”になります。

また、自分自身の成長にも繋がりますので、日報作成を雑に行わずにビジネスパーソンとして土台の構築や、同期よりも早く成長して会社に貢献できるように頑張ってみましょう。