もう緊張しない!新入社員のための議事録作成ガイド【具体例つき】
新入社員として会社に入ったばかりの頃、「次の会議の議事録を取っておいて」と突然頼まれることがあります。多くの人が「どうやって書けばいいの?」「重要なポイントを逃したらどうしよう」と不安になるものです。
しかし、議事録は基本的なポイントさえ押さえれば、決して難しいものではありません。事前にフォーマットやコツを知っておけば、落ち着いて対応できますし、むしろ「この新人は仕事ができる!」と評価を上げるチャンスにもなります。
本記事では、新入社員向けに「議事録の取り方」の基本を分かりやすく解説します。フォーマットのポイントから、スムーズに書くコツ、さらにはタイピングスキルの重要性まで、具体的なアドバイスを紹介します。
それでは、議事録作成の基本から見ていきましょう!
目次
議事録の基本フォーマットを押さえよう
そもそも議事録とは?
議事録とは、会議や打ち合わせの内容を記録し、関係者と共有するための文書です。主な目的は以下の3つです。
- 会議の内容を記録し、後で見返せるようにする
- 参加者が会議の詳細を忘れたときに確認できる。
- 決定事項やアクションアイテム(ToDo)を明確にする
- 誰が何をするのかを明確にし、タスクの抜け漏れを防ぐ。
- 欠席者にも会議の内容を伝える
- 参加できなかった人も、会議の内容を把握できる。
つまり、議事録は「会議の内容を整理し、関係者が次に何をすべきかを明確にするためのツール」です。
一般的な議事録のフォーマット
議事録には、いくつかの基本フォーマットがあります。企業やチームによって異なる場合もありますが、一般的には以下のような項目を含めることが多いです。
【タイトル】○○会議 議事録
【日時】2025年1月31日(火) 10:00〜11:00
【場所】オンライン(Zoom)
【参加者】〇〇(司会)、△△、□□、××(記録者)【議題】
1. 新規プロジェクトの進捗確認
2. 営業戦略の見直し
3. 次回会議の日程調整【議論内容】
▶ **議題1:新規プロジェクトの進捗確認**
・〇〇氏より進捗報告。現在の進捗率は80%。
・課題として、納期の遅れが発生している。原因は××。
・対応策として、追加のリソースを確保する方針で合意。▶ **議題2:営業戦略の見直し**
・ターゲット層の変更を検討中。マーケティングチームの分析結果を次回会議で共有予定。▶ **議題3:次回会議の日程調整**
・次回会議は2月7日(水)10:00から開催予定。【決定事項】
✔ 新規プロジェクトの進捗を来週再確認する
✔ 営業戦略の詳細なデータをマーケティングチームに依頼する
✔ 次回会議は2月7日(水)に実施【アクションアイテム(ToDo)】
– 〇〇:納期遅れの原因を詳細に分析し、改善策を提案(締切:2月5日)
– △△:営業戦略のデータを準備し、次回会議で発表(締切:2月6日)
このフォーマットを押さえておけば、どんな会議でも対応できるようになります。
会社ごとのフォーマットを確認しよう
会社やチームによっては、独自のフォーマットを使っていることがあります。例えば、エクセルや専用の議事録ツールを使用している場合もあります。
事前に先輩や上司に「議事録のフォーマットは決まっていますか?」と確認しておくと安心です。
褒められる議事録のポイント
議事録はただ記録すればいいわけではなく、「読みやすく、分かりやすい」ことが重要です。上司や同僚に「この議事録、分かりやすいね!」と褒められるためのポイントを紹介します。
3-1. 端的でわかりやすい文章を書く
議事録は「要点を簡潔にまとめる」のが基本です。会議の内容をそのまま書き起こすのではなく、以下のように要点を整理しましょう。
×悪い例
〇〇部長が「新規プロジェクトの進捗はどうなっていますか?」と質問し、それに対して△△さんが「現在の進捗率は80%で、スケジュール通り進んでいます。ただし、一部のタスクが遅れているため、納期に間に合うか懸念があります」と回答しました。その後□□さんが「その遅れの原因は何でしょうか?」と尋ね、それに対して△△さんが「リソース不足が原因で、追加のメンバーを確保する予定です」と述べました。
◯良い例(簡潔で分かりやすい)
▶ **新規プロジェクトの進捗確認**
・進捗率は80%。スケジュール通りだが、一部のタスクが遅延中。
・原因はリソース不足。追加メンバーを確保予定。
「結論→理由→補足」の順で整理する
読みやすい議事録にするには、結論を先に書く のがコツです。
×悪い例(話の流れそのまま)
・新規プロジェクトの納期が遅れそうなことが判明した。
・原因はリソース不足。
・対応策として追加のメンバーを確保する方針。
◯良い例(結論→理由→補足の順)
✔ **新規プロジェクトの納期は遅れる見込み(結論)**
└ 原因:リソース不足(理由)
└ 対応策:追加メンバーを確保予定(補足)
このように 「まず結論を書く」→「その理由を書く」→「補足情報を加える」 という流れにすると、読む人がすぐに内容を理解できます。
誰が何をするのか明確に書く
議事録の重要な役割の一つは、「次に誰が何をするかを明確にすること」 です。特にアクションアイテム(ToDoリスト)は、以下のように具体的に書きましょう。
×悪い例(誰がやるのか分からない)
・納期遅れの原因を分析する。
・営業戦略のデータを準備する。
◯良い例(担当者と締切を明確にする)
✔ **アクションアイテム**
– 【〇〇】納期遅れの原因を分析し、改善策を提案(締切:2月5日)
– 【△△】営業戦略のデータを準備し、次回会議で発表(締切:2月6日)
こうすることで、誰が何をするのかが明確になり、議事録を見た人がすぐに行動できます。
不明点は会議後に確認する
会議中にすべての内容を完璧に記録するのは難しいものです。特に、専門用語や略語が出てきたときは、聞き逃すこともあります。
そんなときは、会議後に上司や発言者に確認する のがベストです。
例えば、以下のようにメールやチャットで確認するとよいでしょう。
確認メールの例
件名:本日の会議の議事録について(確認のお願い)
〇〇さん
お疲れさまです。本日の会議の議事録を作成中ですが、
「△△プロジェクトの新しいKPI」について、具体的な数値が不明だったため、
ご確認いただけますでしょうか?お手数ですが、よろしくお願いいたします。
△△(記録者の名前)
確認を怠ると、誤った情報を記録してしまう可能性があります。「分からなかった部分は後で確認する」ことを習慣にしましょう。
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会議中に素早く議事録を取るには、キーボードのタイピングスキルが非常に重要です。タイピングが遅いと、話についていけずに重要な内容を記録し損ねてしまうこともあります。スムーズに議事録を作成するために、以下のポイントを押さえておきましょう。
タイピングスピードを向上させるメリット
- 会議の流れについていける → 重要な発言を逃しにくくなる
- メモを取る時間を短縮できる → 会議後の整理が楽になる
- 誤字脱字を減らせる → 清書の手間が少なくなる
特に、話し合いが活発な会議では、内容がどんどん進んでいくため、素早くメモを取る能力が求められます。
タイピング練習におすすめのツール
日頃からタイピング練習をしておくと、スムーズに議事録を取ることができるようになります。
「タイピング ゲーム」で検索すると、無料で遊べるゲームがたくさん出てきます。ビジネス向けの文章を打つことのげきるものをあるので、こうしたゲームを活用して、楽しみながらタイピングスキルを上達させましょう。
会社で使う用語を事前に練習しておく
議事録では、会社特有の専門用語や略語がよく出てきます。あらかじめ社内用語リストを作成し、それをタイピング練習すると、会議中にスムーズに入力できるようになります。
例:IT企業の場合
・API(エーピーアイ)
・KPI(ケーピーアイ)
・UX(ユーエックス)
・アジャイル開発
・デプロイ
最初は入力に時間がかかるかもしれませんが、繰り返し練習することで 考えなくてもスムーズに打てるようになります。
細かい部分は後で修正すればOK
会議中に「完璧な議事録を取らなければ!」と思うと、プレッシャーを感じてしまいます。しかし、議事録は後で修正できるので、細かい部分は気にしすぎなくても大丈夫です。
会議中は「キーワード」をメモする
会話をすべて書き取ろうとすると、スピードが追いつかず、重要な内容を逃してしまうことがあります。そのため、まずは 「キーワード」や「要点」だけをメモするようにしましょう。
<会議の発言>
「新規プロジェクトの進捗ですが、現在80%まで進んでいます。ただ、一部のタスクが遅れています。原因は人手不足で、追加のメンバーを確保する予定です。」
<会議中のメモ>
・進捗 80%
・一部タスク遅延 → 人手不足
・対応策:追加メンバー確保
このように短くメモしておけば、会議後に整理して議事録を作成するときにスムーズにまとめられます。
会議後に整理・修正する
会議が終わったら、メモを元に整理しながら議事録を作成します。このとき、以下のポイントを意識しましょう。
分かりやすい文章に整える
- 「〇〇は〜と述べた」よりも、「〇〇について〜と決定した」のように、要点を端的にまとめる。
不足している情報を補う
- メモだけでは分かりにくい部分は、会議の資料を見返したり、先輩に確認したりして補足する。
誤字脱字をチェックする
- 送信前に、一度読み直してミスを修正する。
録音を活用する(※事前許可を取る)
「大事な話を聞き逃してしまった!」というときのために、会議の音声を録音するという方法もあります。ただし、「本日の会議の議事録を正確に取るために、録音させていただいてもよろしいでしょうか?」のように、録音する際は必ず事前に参加者の許可を取る ことが重要です。
録音した音声を聞き直せば、細かい部分を確認しながら議事録を整理することができます。
議事録作成のその他アドバイス
議事録をよりスムーズに作成し、質を高めるためには、いくつかのコツがあります。ここでは、新入社員が意識すると良いポイントを紹介します。
先輩の議事録を参考にする
会社やチームによって、議事録の書き方やフォーマットは異なります。最初のうちは、先輩が作成した過去の議事録を参考にすることが大切です。
参考にするポイント
- どのようなフォーマットを使っているか?
- 文章のまとめ方や言葉の使い方はどうなっているか?
- 決定事項やアクションアイテムの書き方は明確か?
先輩の議事録をいくつか読むことで、「社内で求められる議事録のスタイル」を学ぶことができます。
会議前に議題や資料を読んでおく
何も準備せずに会議に臨むと、話の流れが理解できず、重要なポイントを押さえられないことがあります。会議の前に「議題」や「資料」に目を通しておくことが重要です。
事前に確認すべきこと
- 会議の目的は何か?(何を決める会議なのか)
- どんな議題があるか?(どのテーマについて話し合うのか)
- 過去の議事録はあるか?(前回の会議の続きなのか)
事前に内容を把握しておけば、会議中もスムーズにメモを取ることができます。
議事録はできるだけ早く共有する
会議が終わったら、できるだけ早く議事録を作成し、関係者に共有することが大切です。時間が経つと、細かい内容を忘れてしまう可能性があるため、できれば当日中にまとめてしまうのが理想です。
議事録を素早く仕上げるコツ
- 会議後すぐに整理する(記憶が新しいうちにまとめる)
- テンプレートを活用する(決まったフォーマットに沿って書く)
- 先輩や上司に一度チェックしてもらう(不明点があれば修正する)
議事録の共有メールの例
件名:〇〇会議 議事録(2025年1月31日)
関係者各位 お疲れさまです。本日実施された「〇〇会議」の議事録を共有いたします。
内容をご確認いただき、不明点があればご連絡ください。【会議概要】
– 日時:2025年1月31日 10:00〜11:00
– 議題:新規プロジェクトの進捗、営業戦略の見直し など
– 詳細な議事録は以下のリンクからご確認ください。 (Googleドキュメントのリンク or 添付ファイル)よろしくお願いいたします。
△△(記録者)
まとめ
新入社員にとって、最初のうちは議事録作成に不安を感じるかもしれません。しかし、以下のポイントを押さえれば、スムーズに作成できるようになります。
- 基本フォーマットを押さえる(タイトル、日時、参加者、議題、決定事項、アクションアイテム)
- 分かりやすい文章で要点を整理する(結論→理由→補足の順でまとめる)
- タイピングスキルを鍛えて、素早く記録できるようにする
- 細かい部分は後で修正すればOK!会議中はキーワードをメモする
- 先輩の議事録を参考にして、社内のフォーマットに慣れる
- 会議前に資料を読んでおき、内容を把握しておく
- 議事録は早めに整理し、関係者に素早く共有する
最初は難しく感じるかもしれませんが、回数を重ねるうちに慣れていきます。しっかりとポイントを押さえて、「分かりやすい議事録」を作れるようになりましょう!