「内勤」「外勤」はどう違う?向いてる人は?それぞれのメリット・デメリットを解説

「内勤」「外勤」はどう違う?向いてる人は?それぞれのメリット・デメリットを解説

社会人として働き始めると、「内勤」「外勤」という言葉が求人票や社内で出てくることがあります。なんとなく「会社の中で働く=内勤」「会社の外で働く=外勤」という理解はあっても、実際に働く側としてその違いやメリット・デメリットをきちんと把握できている人は意外と少ないかもしれません。この記事では、若手会社員の方を想定して、内勤と外勤の違いを整理し、それぞれの働き方が持つ強み・弱みを具体的に解説します。なお、どちらの働き方が「良い/悪い」という二分ではなく、自分の価値観やライフスタイル、キャリア志向に合うかどうかを考えるための材料としてお読みください。

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目次

内勤とは:会社内で働くスタイル

内勤とは、企業や組織の建物内、つまりオフィスや店舗内などを拠点に働く仕事やその人を指す言葉で、一般的にはデスクワークを中心にしています。
一方で、同じ社内にいても“外勤”に近い働き方をする「出向先対応」「店舗支援」などのケースもあり、「内勤=完全にオフィスだけ」という固い定義があるわけではありません。まず、内勤の働き方・内容・向いている人などを整理していきます。

内勤の主な働き方と仕事内容

内勤業務の典型としては、総務・人事・経理・営業事務・カスタマーサポート・インサイドセールス(内勤営業)などが挙げられます。
例えば、顧客からの問い合わせ対応を社内から電話やメールで行ったり、社内資料を作成して経営や営業部門を支援したり、といった仕事です。書類作成・データ入力・社内調整など、社内環境で完結することが多いのが特徴です。

また、働く場所が定まっているため、勤務時間や環境、出勤帰宅のルーティンが安定しているケースが多く、「定時で帰りやすい」「移動が少ない」といった利点も出てきます。

内勤のメリット

  1. 働く場所・時間の安定性
    内勤は事務所内での勤務がほとんどのため、天候や移動・外回りなどの影響を受けにくく、ルーティンを組みやすい環境です。
    体力的な負担が比較的少ない点も若手には安心材料となります。
  2. 専門性・転職のしやすさ
    事務管理・人事・経理・営業事務など、職種を通じてスキルや経験を積みやすく、次の職場への転職時も「内勤経験あり」というアドバンテージになることがあります。
  3. 体力的・移動負担が少ない
    移動や出張が少ないため、移動交通費・時間のロス・体力消耗といった面での負担が小さいです。オフィスの空調環境で働けるという点も挙げられています。

内勤のデメリット

  1. ルーティン化・変化の少なさ
    オフィス内作業が中心となるため、「毎日同じ環境」「刺激・変化が少ない」と感じる人にとっては飽きや閉塞感を覚えやすいです。
  2. コミュニケーション・人間関係の課題
    社内で同じ人と関わる時間が多いため、人間関係が密になり、息苦しさや板挟みになるケースもあります。外勤のように場所が変わってリフレッシュという環境が少ないとの声があります。
  3. 体を動かさない仕事による健康リスク
    長時間座りっぱなしでパソコン作業という働き方が多く、運動不足・目や肩腰の疲れ・体調維持のための自主的なケアが必要とされています。

外勤とは:会社の外を活動拠点とするスタイル

外勤とは、企業の建物の外、つまり顧客先・取引先・フィールド(営業・販売・配達・訪問)等を主な活動場所として働くスタイルです。建物外での移動・訪問・営業対応など、社外との接点が多いのが特徴です。

こちらもまた多様な形態があり、営業職以外でもサービス提供やメンテナンス・フィールドエンジニアなど「現地作業」を伴うケースがあります。まず、外勤の働き方・内容・向いている人を整理します。

外勤の主な働き方と仕事内容

典型例としては、営業担当が取引先を訪問して商談を行う、販売員が店舗外にて商品販売、配達スタッフが社外で荷物を運ぶ、フィールドサービス技術者が現場に出向いて機器メンテナンスする、といった働き方です。
また、訪問時間・ルート・対応先が固定されないことも多く、「どこに行くか」「いつ戻るか」が未確定という自由さと同時に計画性・体力・コミュニケーション力が問われる働き方です。

外勤のメリット

  1. 裁量・自由度の高さ
    外勤は移動先や時間が比較的自由で、自分でスケジュールを組む要素が大きいケースがあります。例えば、昼休みの場所を選んだり、訪問順序を工夫したりと「自分で工夫できる」という魅力があります。
  2. 刺激・成長機会の豊富さ
    社外の人・場面との接点が多いため、新しい人に会う機会があり、刺激を受けやすく、自身のスキルや交渉力、プレゼン力などが磨かれやすい環境があります。
  3. 達成感・数字に直結する実感
    営業など外勤職では、頑張りが数字(受注・契約数・売上など)に結びつきやすいため、自分の努力が結果として目に見えやすいというメリットがあります。

外勤のデメリット

  1. 移動・時間の不安定さ・体力負担
    訪問先や移動が多いため、通勤以上の移動を伴ったり、出張や直行直帰など働く場所・時間が不規則になったりすることがあります。体力的な消耗や移動のストレスが大きくなりがちです。
  2. 拘束時間・残業増の可能性
    取引先の都合に働くことが多いため、夜遅くまで対応したり、休日に動いたりすることが発生しやすく、プライベートとのバランスが難しいことがあります。
  3. 評価・成果プレッシャーの高さ
    成績や成果が明確というメリットの反面、目標未達によるプレッシャー・ノルマ感・競争環境などでストレスを感じる人も少なくありません。

内勤 vs 外勤:どちらを選ぶべき?若手会社員の視点から

若手のうちに、将来のキャリアや働き方を意識して「内勤/外勤」どちらが自分に合っているのかを考えることは非常に有益です。下記のような観点で自分自身を振り返ると、より納得感ある働き方が見えてきます。どちらの働き方にも一長一短があるため、自分の価値観と照らし合わせながら柔軟に考えることが大切です。今後の職種選びや部署異動にも役立つ視点になるはずです。

ライフスタイル・働き方重視か成果重視か

もし「通勤・移動のストレスを少なくして、定時納め・オフィスで安定的に働きたい」「プライベートとのバランスを保ちたい」という価値観であれば、内勤が合いやすいと言えます。一方「自分で行動を組み立てたい」「成果を出してインセンティブや昇進を狙いたい」「動きながら学びたい」という志向なら、外勤の働き方が魅力的です。

将来的に子育てや介護との両立を考える人にとっても、ライフスタイルに合わせた働き方の選択は重要です。逆に、キャリア初期の経験値を優先したい人には、多少ハードでも外勤のチャレンジが良い刺激になることもあります。

自分の性格・スキル・体力を知る

内勤は、細かな調整・継続的なオフィスワーク・社内の人間関係調整などが求められます。パソコンスキル・社内コミュニケーション・ルーティンをこなす力が鍵です。

外勤では、移動多め・不確定な時間割・対人対応・訪問先での判断や交渉が発生することが多く、体力・機動力・行動力、主体性が問われます。
どちらの働き方が自分の性格に合っているか、疲労感や達成感の得やすさはどちらか、一度冷静に棚卸ししてみると選びやすくなります。また、苦手な部分を補えるスキル習得や自己管理もキャリア選択の幅を広げてくれます。

キャリア志向とスキル構築の方向性

内勤で積むスキル(人事・経理・企画など)は専門性が高く、長く活かせるポジションが多い一方、「現場を知る」「外部とのネットワークを持つ」という意味では外勤が経験値を稼ぎやすい場合があります。外勤経験を経て、その後内勤ポジションに移るキャリアパスも一般的に存在します。

近年は、外勤で得たコミュニケーション力や判断力を活かして、後に企画職やマネジメント職へキャリアチェンジする人も増えています。内勤・外勤を一方通行ではなく“循環的”に経験することで、自分の適性をより深く理解できるようになります。

自分のキャリアを見つめ直すなら「キャリアプラン講座」も活用しよう

内勤・外勤の違いを理解し、自分の特性や将来像に照らして働き方を選ぶことは、今後のキャリアを自分の意思で切り拓いていく第一歩です。しかし、「自分に向いているのはどちらか」「5年後、10年後の自分はどうなっていたいか」など、いざ考えてみると答えが出ないという方も多いのではないでしょうか。

そんなときにおすすめなのが、e-JINZAI lab.のキャリアプラン講座です。自身の志向や価値観を棚卸しし、今後のキャリア設計に必要な視点を学べる内容で、若手社会人にも分かりやすく構成されています。

一度立ち止まってキャリアを見つめ直す時間が、未来の働き方をもっと自由に、もっと柔軟にするヒントになるかもしれません。まずは気軽に受講してみてください。

まとめ:どちらが「正解」ではなく「自分に合う」か

内勤・外勤それぞれに「安定・専門性」「自由・成長機会」という強みがあり、逆にそれぞれに「ルーティン化・閉塞感」「不安定・体力負担」といった課題もあります。若いうちは、まずどちらかに固定して働くよりも、自分の働き方・得意・ストレス耐性などを少しずつ知る期間として捉えるのも賢い選択です。

もし「自分がどちらに向いているか分からない」「今後内勤/外勤のどちらを目指すべきか迷っている」という方がいれば、社内の先輩・人事担当とキャリア相談をする、そして実際に両方の部署を短期経験してみるという方法もおすすめです。
あなた自身の働き方を見つけ、より満足度の高いキャリアを築いていきましょう。