マルチタスク能力とは?スキルのメリットや、効率良く鍛える方法を解説!

マルチタスク能力とは?スキルのメリットや、効率良く鍛える方法を解説!

近年、仕事の取り組み方のスキルの一つとして、「マルチタスク能力」が問われることがあります。
マルチタスク能力は、複数のタスクを同時に進めるスキルです。これを身につけることにより、毎日の業務の効率が向上して自分ができることも増える上に、想定外な事態が発生した場合でも慌てずに柔軟な措置ができるようになります。

マルチタスク能力は、自ら意識して工夫することや実践することによって身につけることができる能力です。

本記事では、現代ビジネスマンにとって不可欠となるマルチタスク能力の大切さ、特徴やメリット、普段からの鍛え方について特集します。今後の仕事を効率よく進めたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

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マルチタスク能力とは?

マルチタスク能力とは、仕事やあらゆる作業上にて、複数の課題を同時にこなしていく能力です。電話応対をしながら、メール返信を終える、プロジェクトを2つ以上併行して管理するなど、日常生活にも応用が効くのがマルチタスク能力です。

マルチタスクとシングルタスクの違い

マルチタスク能力の対義語が「シングルタスク」です。
これは、一つの仕事を完了させてから、新たに次の仕事へ取り組む「直列型作業」の進行方法を指します。

シングルタスクで取り組んだ仕事は、それだけ時間をかけ念入りに没頭できるので、仕上がりの良さやミスの少なさへとつながります。ある仕事に対して1点集中できるメリットがあるでしょう。

マルチタスク能力とは表面上のこと

マルチタスク能力があると、複数のタスクを同時進行したり切り替えながら進めるなどの、魅力的なスキルに思われていますが、実は1つのタスクに時間をかける意味では、シングルタスクと何ら変わることはありません。

人間のできることには限度があり、「同時進行」をしているわけではないからです。仮に、オートバイを運転しながら、同時に自転車の運転など不可能なのと一緒だと考えればわかるでしょう。

マルチタスク能力は、複数のタスクを素早く切り替えながら、高速で処理する繰り返しだということを理解しなくてはなりません。そのため、マルチタスクには集中力や、効率的に進捗させるような優先順位を決めることが重要です。

マルチタスク能力に欠かせない3つのスキル

マルチタスク能力を養うためには、最低限欠かせない3つのスキルがあります。マルチタスク能力に不可欠な3つのスキルとして、以下のような内容を事前に心がけて取り組むことが重要です。

  1. 業務の優先順位の最適化
  2. スケジューリング
  3. 完璧さを求めない遂行力

業務の優先順位の最適化

マルチタスクをこなすためには、仕事や業務内容の質を考えて、重要度と緊急度を考慮することから始めましょう。複数上がったタスクを見渡し、そのタスクが最重要で緊急性が高いものなのかを把握します。

真っ先に、最優先に取り組むべきタスクを明確にするということです。最優先な緊急事項が決定したら、全体像の把握をします。各タスクの納期や関係性などを洗い出しながら、全体バランスを考慮し、実践へと取り掛かる順位を決定していきましょう。

それらをわかりやすいように、メモなどに書き留めてチェックできる態勢にします。

スケジューリング

優先順位が決定したら、タスクのリスト化に取り組みましょう。

複数のタスクについて、自分の理解できる方法でリスト化し、タスクについて納期・所要時間・概要などを明確に記入し、効率的なスケジュールを立てながら進行していきます。スケジュールの管理ツールなどは、ソフトウェアやアプリを活用してもよいでしょう。ポイントとしては、タスクを視覚的な状態にして、スケジュールを目視できるようにします。

ただし、スケジュールはあくまでも予定に代わりはありません。万が一の場合の変更(リスケ)なども考えられるでしょう。そのための、柔軟な対応・予定外の事態が発生することも考えて、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

完璧さを求めない遂行力

できれば各タスクを短時間で処理できることが理想ではあります。しかし、すべてのタスクを完璧にこなそうとすると、ストレスになりかえって仕上がりが劣化してしまう…という危険性があります。

まずは、短時間で成果を出すことに集中しながら、優先順位の高いタスクを効率的に進める考え方で進めていきます。最大のポイントは、とにかく早く着手することです。

複数のタスクを同時に進めるといっても、人間の普遍的な能力には限界があります。目や手足がいくつもあるわけではないのですから、それぞれのタスクに集中する時は常に1点集中型であることを忘れないようにしましょう。

仮に、遂行中に問題が発生した場合には、フィードバックを取り入れて改善していきます。必要に応じながら柔軟に切り替えることが、マルチタスク能力の肝です。最初から完璧に全部を終わらせようとせずに、徐々に着手して切り替えをしていくことが大切です、

マルチタスク能力のおもな5つのメリット

マルチタスク能力のおもなメリットには、以下の5つの項目があげられます。

  1. 時間の効率化
  2. ストレス管理の向上
  3. 生産性の向上
  4. 脳トレ効果の向上
  5. 思考力の柔軟化

マルチタスク能力を養うことのメリットは、同時進行しながら複数の仕事ができて、仕事全体の状況を把握しやすくなり、コミュニケーションが円滑に進むことです。限られた時間内で、どれだけ業務効率を向上させられるかが問われます。

時間の効率化

マルチタスク能力のメリットは、複数タスクを同時に進行させることで時間短縮になることが大きいでしょう。

中でも、単純作業ほど組み合わせて併行させることができれば有効的です。1つの業務が終わらないと次の業務に取り掛かれないようなものもありますが、むしろ同時に進行させて早めに終わらせたほうがよい業務や作業もたくさんあります。

また、納期が迫っていて厳しい業務の際にもメリットを発揮できるでしょう。
時間を効率的に使って仕事を定時までに終えることができれば、プライベートな時間を楽しめる相乗効果も期待できます。

ストレス管理の向上

マルチタスク能力を発揮するメリットとして、同時に複数の仕事を処理しながら、忙しい状況でも冷静さを保つ力が養われる点も考えられます。ストレス耐性を鍛えるメリットが大きいことも特徴です。

多数のタスクをこなすことで、優先順位を整理しながら重要度を考え、効率よく処理するスキルが身につくでしょう。それは同時に、冷静な判断能力も鍛えられ、ストレス耐性も自然と身についていきます。

適切なマルチタスク能力により、緊急な出来事にも柔軟に対処ができるでしょう。

生産性の向上

マルチタスク能力を身につければ、企業組織の生産性が高まり、プロジェクトや事業全体を把握できるようになるメリットが生まれます。複数のタスクを同時に進めながら、限られた時間内で多くの仕事をこなせるからです。

マルチタスク能力を意識して行動すれば、時間の有効活用により、1日の生産性が自然と高まっていきます。仮に長時間の労働が強いられた状態だとしても、効率的な成果を上げることができるでしょう。

脳トレ効果の向上

マルチタスク能力を意識すれば、脳トレの一環となって、集中力・注意持続力などの向上にも役立つでしょう。マルチタスクをこなしている状態では、脳内にて異なる情報を同時に処理するように作用します。

脳の可能性をさらに広げ、記憶力・問題解決能力・判断力などが鍛えられるでしょう。

思考力の柔軟化

マルチタスク能力は、思考力の柔軟化を促すとされています。複数のタスクをこなしているうちに、常に状況に応じながら判断ができるようになり、思考が柔軟になっていくからです。

業務に対する経験値も高まるので、さらなる問題解決能力の向上にもつながるでしょう。

マルチタスク能力を効率良く鍛える方法

マルチタスク能力を効率よく身につけるには、とにかく実践する姿勢を保ち、順序立てておこなうことがポイントとなるでしょう。言い換えれば、マルチタスク能力は方法次第で鍛えることができます。

このスキルを鍛えるには、携わる全業務の全体像を把握し、優先順位の設定から入る癖をつけるようにしましょう。では、さらに詳しく解説します。

優先順位の決定

マルチタスク能力を高めるためには、いつ・なにを・どのようにおこなうのかという工程を把握し、すべてのタスクの中から取捨選択して順番付けをする習慣が大切です。

すべてのタスクを同時にこなすことなど難しいため、重要と思われるタスクを優先して選ぶのがポイントとなります。最優先のものを先頭にし順番を決めて、効率的に進める計画をするということです。

タイムブロッキングの活用

マルチタスク能力では、タイムブロッキングのセンスが問われるでしょう。タイムブロッキングとは、各タスクに対する所用時間を決めて集中する方法です。

例えば、「メールチェックには15分、その次に昨日の宿題に30分、接客に2時間」というように、各タスクに割り当てる時間を区切り、それに従って進行するようにします。

タスクの細分化

マルチタスク能力を鍛えるには、タスクの細分化を心がけましょう。大きなタスクをやろうとしても、時間がかかりすぎることや集中が持続できない状況に陥りやすくなります。

そのため、各タスクを小分けして、少しずつ進める習慣を保てば、最終的には効率のよい進行となってくれるはずです。

複数タスクの合致化

マルチタスクをストレスなく進めるには、複数のタスクの中から類似性の高いものを同時進行させるスキルが大切です。脳を疲れさせないために、相性の合うタスクを一緒にするのがコツとされています。

例えば、洗濯を洗濯機に任せている時間中に、部屋の整理整頓をするという日常的行動も、マルチタスク能力を駆使したものです。片方のタスクをしていても、他の進行を妨げない組み合わせを意識するようにしましょう。

集中力トレーニング

マルチタスクに限らず、一つのタスクをやり遂げるには集中力が必要です。集中力を高める練習を普段から心がければ、複数タスクも効率的に完了できるでしょう。

集中力を鍛える方法として最近注目されているのが、瞑想の導入や呼吸法の見直しなどのマインドフルネス的なものがあります。

適度な休憩

マルチタスク能力を養うためには、適度な休息も取り入れるよう心がけましょう。長時間のマルチタスクをそのまま続けていると、いつかは効率が落ち質も下がります。

解決策は、一旦休憩を取ることです。例えば「ポモドーロ・テクニック」というものがあり、「25分作業をしたら5分休憩する」という30分単位の方法を採用すると、わりと集中力が持続しやすくなります。

まとめ

マルチタスク能力は、複数の業務内容をまるで同時に併行しているように計画的にタスクをこなすことを指します。ただし、肩を並べて同時にするというよりも、実際にはシングルタスクが複合化された方法だと考えればよいでしょう。

ポイントは、複数タスクの取捨選択と、短時間で切り替えながら臨機応変に進行させるスキルです。プレゼン資料の作成とともにメールチェックをすることや、ミーティングに参加しながら議事録作成も同時に進めるといった、普段の何気ない作業の中にマルチタスクは隠されています。

これらをいかにして、無駄なく時間短縮させて終わらせることができるのかが問われるのです。

いつ・なにを・どのタイミングでするのかなど、各業務の質を理解すれば、隙間を狙って複数タスクをこなせるようになるので、ぜひ今後の業務にも意識して活用してみてください。

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