基本情報技術者試験の合格攻略ガイド|難易度・受験方法・勉強法を徹底解説
「基本情報技術者試験を受けてみたいけど、難しそうで不安…」と感じている方は多いのではないでしょうか。
基本情報技術者試験(FE)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせるための登竜門的な資格です。試験は「科目A試験」「科目B試験」の2科目で構成され、両科目とも評価点1,000点満点中600点以上(IRT方式による評価)が合格基準です。
本記事では、基本情報技術者試験の難易度・合格率・受験方法から、効果的な勉強法・企業での活用方法まで、合格に向けて知っておきたい情報を一つひとつ丁寧に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 基本情報技術者試験とは?試験の基本情報を確認しよう
- 難易度はどのくらい?合格率から読み解く
- 試験の出題範囲と科目ごとの攻略ポイント
- 効果的な勉強法と必要な学習時間
- 受験申込みの方法と流れ
- 企業内研修を活用して組織的に合格率を高めよう
- まとめ|基本情報技術者試験の合格に向けて今日から行動を
基本情報技術者試験とは?試験の基本情報を確認しよう
試験の概要と対象者像
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験のひとつです。略称は「FE」(Fundamental Information Technology Engineer Examination)。ITスキルレベル標準(ITSS)では基礎レベルに相当する「レベル2」に位置付けられています。
対象者像は「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」と定義されており、システムエンジニアやプログラマーを目指す方に特に推奨される資格です。
上位資格の応用情報技術者試験(レベル3)を目指す際の足がかりにもなるため、IT業界でのキャリア形成を考える方は早めに取得しておくと有利です。
2023年の制度変更で何が変わった?
2023年4月に試験制度が大きく変わりました。主な変更点は以下の通りです。
- 通年試験化:CBT(Computer Based Testing)方式による随時受験が可能になった
- 科目名の変更:午前試験→科目A試験、午後試験→科目B試験
- 採点方式の変更:素点方式からIRT方式(項目応答理論)へ
- プログラミング言語の統一:個別言語(C、Java、Pythonなど)が廃止され、擬似言語に統一
- 選択問題の廃止:科目Bは全20問必須解答となった
- 試験時間の短縮:科目Aは90分(旧150分)、科目Bは100分(旧150分)
通年試験化により、受験タイミングの自由度が大幅に上がりました。「合格のチャンスが増えた」と前向きに捉え、計画を立てて臨みましょう。
難易度はどのくらい?合格率から読み解く
合格率の推移と現状
基本情報技術者試験の合格率は年度によって変動しますが、おおむね40%前後で推移しています。令和5年度は47.1%、令和6年度は40.8%でした。
以下は、IPA公式の統計情報をもとにまとめた令和7年度(2025年度)の月別データです。
令和7年度(2025年度)月別合格率
| 実施月 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 4月 | 11,341人 | 4,295人 | 37.9% |
| 5月 | 11,326人 | 4,719人 | 41.7% |
| 6月 | 11,427人 | 4,604人 | 40.3% |
| 7月 | 10,513人 | 4,254人 | 40.5% |
| 8月 | 11,615人 | 4,848人 | 41.7% |
| 9月 | 11,149人 | 4,411人 | 39.6% |
| 10月 | 13,187人 | 5,017人 | 38.0% |
| 11月 | 11,449人 | 4,363人 | 38.1% |
| 12月 | 12,243人 | 4,292人 | 35.1% |
| 1月 | 9,754人 | 3,491人 | 35.8% |
| 2月 | 11,910人 | 4,456人 | 37.4% |
| 3月 | 21,272人 | 7,620人 | 35.8% |
| 年度合計 | 147,186人 | 56,370人 | 38.3% |
約4割が合格という状況が続いています。約6割の受験者が不合格となっており、「基礎レベル」とはいえ、油断は禁物です。
他の資格と難易度を比較すると?
基本情報技術者試験は、同じIPA実施の試験の中でどのくらいの難易度なのでしょうか。代表的な3試験と比較してみましょう。
IPA試験の難易度比較
| 試験名 | レベル | 合格率目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ITパスポート試験 | レベル1 | 約50〜55% | IT利用者向け・最も入門的 |
| 基本情報技術者試験 | レベル2 | 約40% | IT開発者向け・プログラミング知識が必要 |
| 応用情報技術者試験 | レベル3 | 約25〜30% | 上位資格・記述式問題あり |
ITパスポートは「IT利用者」のスキルを問う試験、基本情報技術者試験は「ITを作る側」のスキルを問う試験という違いがあります。プログラミングやアルゴリズムの知識が求められる分、難易度は高くなります。
試験の出題範囲と科目ごとの攻略ポイント
科目A試験の出題内容
科目Aは90分・60問で構成される多肢選択式(四肢択一)の試験です。出題範囲は大きく3分野に分かれています。
- テクノロジ系:基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術
- マネジメント系:プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント
- ストラテジ系:企業と法務、経営戦略、システム戦略
旧・午前試験から出題範囲に大きな変更はなく、過去問の活用が非常に有効です。
科目B試験の出題内容と攻略の鍵
科目Bは100分・20問の多肢選択式で、全問必須解答です。出題の内訳は以下の通りです。
科目Bでは、アルゴリズム・プログラミング分野が中心となり、情報セキュリティ問題も出題されます。近年はアルゴリズム関連が大部分を占める傾向があります。
科目B試験の合否は、擬似言語の問題をいかに攻略できるかにかかっています。擬似言語とは、特定のプログラミング言語に依存しない仮想的な記述形式で、「while」「if」などの汎用的な表現を使います。特定言語の知識がなくてもプログラミングの本質的な思考力があれば解くことができますが、慣れるまでは苦戦する受験者も多い分野です。
科目Aで身につけた情報セキュリティの知識は科目Bにも活かせるため、まず科目Aをしっかり固めることが科目B対策にも直結します。
効果的な勉強法と必要な学習時間
必要な勉強時間の目安
基本情報技術者試験の合格に必要な勉強時間は、IT知識の有無によって異なります。
- IT基礎知識がある場合:50〜100時間程度
- IT知識がほぼゼロの場合:150〜200時間程度
1日1〜2時間の学習を2〜3カ月継続するイメージです。試験が通年で受けられるようになったため、自分のペースでスケジュールを組みやすくなっています。ただし、「いつでも受けられる」という安心感から勉強を先延ばしにしてしまうのはNGです。目標の試験日を先に設定し、逆算して学習計画を立てましょう。
過去問演習が合格への近道
効果的な学習法として最も広く推奨されているのが過去問の反復演習です。科目Aでは過去問題と類似テーマの出題も多いため、過去問演習が有効です。
学習のおすすめ手順は次の通りです。
- テキストや参考書でインプット(分野ごとの基礎知識を固める)
- 過去問演習でアウトプット(解説を読み込んで理解を深める)
- 苦手分野を繰り返し解いて弱点を潰す
- 模擬試験で本番を想定した時間管理を練習する
合格の目安としては、模擬試験では合格ライン(600点相当)を安定して上回れる状態を目指しましょう。
受験申込みの方法と流れ
申込みから受験までのステップ
基本情報技術者試験はCBT方式で通年実施されており、全国のテストセンターで受験できます。申込みの大まかな流れは以下の通りです。
- IPAの受験申込みページにアクセス:IPA 受験申込みからアカウントを作成
- 試験日・会場の選択:希望するテストセンターと日程を選ぶ
- 受験料の支払い:7,500円(税込)をオンラインで決済
- 受験票の確認:メールで届く受験票の内容を確認
- 試験当日:身分証明書を持参してテストセンターへ
CBT方式では試験終了後に仮スコアが表示されるため、その場でおおよその合否を確認できます。正式な合格発表は後日IPAのサイトで行われます。
科目A免除制度も活用しよう
IPA認定講座を修了し、修了認定基準を満たすことで、科目A試験が一定期間(有効期間開始日から1年間)免除されます。科目Aに自信がない方や、科目B対策に集中したい方は活用を検討してみてください。詳細はIPAの公式サイトをご確認ください。
企業内研修を活用して組織的に合格率を高めよう
個人の努力だけでなく、企業が組織的に基本情報技術者試験の取得を後押しすることが、合格率向上の大きな鍵になります。特にIT部門を持つ企業や、DX推進を目指す企業にとっては、社員の資格取得支援は人材育成戦略の中核となりえます。
企業内研修で取り組むべき施策
効果的な社内研修プログラムの例として、以下のような取り組みが挙げられます。
- 定期的な勉強会の開催:週1回など定期的に集まり、分野別に解説・演習を行う
- 学習ツールの整備:eラーニングや過去問ツールを全社員が利用できるようにする
- 受験費用の補助制度:試験費用や参考書代を会社が負担する
- 合格インセンティブの設定:合格者に一時金を支給するなど、モチベーションを高める
- 学習進捗の共有:チーム内でお互いの学習状況を共有し、孤独な勉強を防ぐ
企業内研修を徹底することで、個人任せでは継続が難しかった学習が習慣化され、合格率の向上につながります。上司や管理職が率先して資格取得に取り組む姿勢を見せることも、組織全体の意識改革に非常に効果的です。
また、基本情報技術者を取得した社員がメンター役を担い、後輩の学習をサポートする仕組みを作ると、知識の定着と組織力の底上げが同時に実現します。「資格を取って終わり」ではなく、取得後のスキルを業務に活かせる環境づくりが、企業における資格支援の本来の目的です。
まとめ|基本情報技術者試験の合格に向けて今日から行動を
本記事では、基本情報技術者試験の難易度・試験制度・受験方法・勉強法・企業活用について幅広く解説してきました。最後に重要なポイントを振り返りましょう。
- 基本情報技術者試験は ITスキルレベル「レベル2」に相当する国家資格
- 合格率は約40%前後で推移しており、しっかりとした対策が必要
- 2023年の制度変更により通年受験が可能になり、合格チャンスが増加
- 科目Aは過去問の反復演習、科目Bは擬似言語の読み解き訓練が攻略の鍵
- 必要な学習時間は50〜200時間。早期に学習計画を立てることが重要
- 企業内研修の整備が組織全体の合格率向上に大きく貢献する
「まずは一歩踏み出す」ことが合格への最短ルートです。e-Learningを活用して学ぶことも合格への近道かもしれません。
合格を目指して、今日から学習をスタートさせましょう!

