後輩指導に向いていない人とは?OJTを任されたときの対策と考え方

後輩指導に向いていない人とは?OJTを任されたときの対策と考え方

KEYWORDS

Man Icon
今度から後輩のOJTを任されることになったんだけど、正直、人に教えるのがあまり得意じゃなくて…。
Woman Icon
その気持ち、わかるよ。自分ではできる仕事でも、後輩にわかりやすく教えるとなると難しいよね。
Man Icon
何度も同じことを聞かれると、つい焦ってしまうし、自分は後輩指導に向いていないのかなと思ってしまうんだ。
Woman Icon
でも、後輩指導は向き不向きだけで決まるものではないよ。教え方のコツや仕組みを知れば、負担を減らしながら指導できるようになるはず。

会社でOJTや後輩指導を任されると、「自分は人に教えるのが得意ではない」「後輩指導に向いていないかもしれない」と不安を感じる人も少なくありません。特に、自分の業務をこなしながら後輩の成長も支援しなければならない場合、負担の大きさに戸惑うこともあるでしょう。

しかし、後輩指導に向いていないと感じること自体は、決して珍しいことではありません。むしろ、指導に苦手意識がある人ほど、自分の関わり方を見直し、適切な方法を学ぶことで、よりよい指導者になれる可能性があります。

この記事では、「後輩指導に向いていない」と感じやすい人の特徴や、向いていない場合の対策、どうしても難しいと感じたときの対応について解説します。

⇒ e-JINZAI lab.で効果的なOJTの手法を学ぶ

目次

後輩指導に向いていないと感じる主な理由

後輩指導に苦手意識を持つ理由は、人によってさまざまです。まずは、自分がどの部分に負担を感じているのかを整理することが大切です。

自分の仕事で手いっぱいになっている

後輩指導は、通常業務に加えて発生することが多いため、時間的・精神的な余裕がないと大きな負担になります。自分の仕事だけでも忙しい状態で後輩から質問を受けると、つい雑な対応になってしまうこともあるでしょう。

この場合、本人の性格や能力の問題というより、業務量や役割分担に課題がある可能性があります。

感覚で仕事を覚えてきたため、説明が苦手

自分自身が「見て覚える」「やりながら覚える」タイプだった場合、後輩に仕事を言語化して教えることが難しく感じられます。

たとえば、「この作業は慣れればわかる」「何となく判断している」と思っている業務ほど、後輩には伝わりにくいものです。自分では当たり前にできる仕事でも、初心者にとっては手順や判断基準が見えないため、つまずきやすくなります。

後輩のミスにイライラしてしまう

後輩が同じミスを繰り返したり、説明した内容をすぐに忘れたりすると、つい感情的になってしまうことがあります。

しかし、後輩ができない理由は、単なるやる気不足とは限りません。説明が抽象的だった、確認の機会が少なかった、作業の目的が理解できていなかったなど、指導方法に改善の余地がある場合もあります。

ほめる・認めることが苦手

後輩指導では、ミスを指摘するだけでなく、できたことを認めることも重要です。しかし、普段から人をほめることに慣れていない人にとっては、「わざとらしく感じる」「何をほめればいいかわからない」と感じることもあります。

ただし、指導における承認は、大げさな称賛である必要はありません。「ここまでできています」「前回より早くなりましたね」といった具体的なフィードバックでも十分です。

相手に合わせた教え方ができない

後輩によって、理解のスピードや得意不得意は異なります。すぐに実践した方が覚えやすい人もいれば、先に全体像を説明された方が安心する人もいます。

自分と同じ覚え方を相手にも求めてしまうと、後輩がついてこられず、指導する側も「なぜわかってくれないのか」とストレスを感じやすくなります。

後輩指導に向いていない人の特徴

後輩指導に苦手意識がある人の中には、いくつか共通する傾向があります。自分に当てはまるものがあるか確認してみましょう。

仕事を細かく分解するのが苦手

後輩に仕事を教えるには、業務を「何を、どの順番で、どの基準で行うのか」に分けて説明する必要があります。

しかし、仕事を一連の流れとして感覚的に処理している人は、どこで後輩がつまずいているのかを把握しにくくなります。その結果、「何度も教えているのにできない」と感じやすくなります。

自分のやり方にこだわりすぎる

後輩指導では、最低限守るべきルールや品質基準を教えることが重要です。一方で、細かな進め方まで自分と同じでなければならないと考えると、後輩は萎縮してしまいます。

もちろん、業務上必要な手順は守らせるべきですが、目的を達成できる範囲であれば、相手なりのやり方を認める姿勢も大切です。

質問されることを負担に感じる

後輩からの質問に対して、「また聞いてきた」「自分で考えてほしい」と感じることもあるでしょう。ただし、質問しにくい雰囲気があると、後輩は不明点を抱えたまま作業を進め、結果的にミスが増える可能性があります。

質問を減らしたい場合は、質問を禁止するのではなく、マニュアルやチェックリストを整備したり、質問のタイミングを決めたりする方が効果的です。

感情が表情や態度に出やすい

指導する側が忙しそう、不機嫌そう、怖そうに見えると、後輩は必要な相談をしにくくなります。本人にそのつもりがなくても、態度によって相手が萎縮してしまうことがあります。

特にOJTでは、後輩は業務だけでなく職場の空気にも慣れていない状態です。指導者の反応は、後輩の安心感に大きく影響します。

後輩指導に向いていないと感じたときの対策

後輩指導は、才能だけで行うものではありません。苦手な人でも、方法を整理すれば負担を減らしながら指導できます。

業務を分解して「教える設計図」を作る

まず有効なのは、教える業務を細かく分解することです。

たとえば、資料作成を教える場合でも、単に「資料を作って」と伝えるのではなく、以下のように分けて考えます。

  • 目的を確認する
  • 必要な情報を集める
  • 構成を作る
  • 図表や文章を作成する
  • 誤字脱字を確認する
  • 上司に提出する

このように業務を分解すると、後輩がどこで止まっているのかを把握しやすくなります。また、指導する側も毎回同じ説明を繰り返す負担を減らせます。

「できない理由」を分けて考える

後輩が仕事をうまくできないときは、「やる気がない」と決めつけるのではなく、原因を分けて考えることが大切です。

たとえば、そもそも手順を理解していないのか、手順はわかっているが実行できないのか、一度はできても継続できないのかによって、必要な指導は変わります。

手順を理解していない場合は説明や見本が必要です。一方で、継続できない場合は、チェックリストや定期的な確認など、習慣化の仕組みが必要になります。

フィードバックはすぐに、具体的に行う

後輩指導では、できていない点だけでなく、できている点も伝えることが重要です。特に、行動の直後にフィードバックすることで、後輩は何がよかったのか、何を改善すべきなのかを理解しやすくなります。

たとえば、「よかったです」だけではなく、「先方への確認事項を事前に整理できていた点がよかったです」と伝えると、後輩は再現しやすくなります。

改善点を伝える場合も、「もっと丁寧に」ではなく、「提出前に数字と日付をもう一度確認しましょう」のように、具体的な行動に落とし込むことが大切です。

質問しやすいルールを作る

後輩から頻繁に質問されることが負担な場合は、質問の仕方やタイミングを決めておくとよいでしょう。

たとえば、「まずは自分で10分考えて、それでもわからなければ質問する」「質問するときは、どこまで調べたかを一緒に伝える」「急ぎでなければ毎日15時にまとめて確認する」といったルールです。

これにより、後輩は質問しやすくなり、指導する側も業務を中断されにくくなります。

一人で抱え込まない

後輩指導は、指導担当者だけの責任ではありません。後輩の育成は、本来チームや組織全体で取り組むものです。

自分だけで対応しきれない場合は、上司や他の先輩に相談し、役割分担を見直すことも必要です。たとえば、業務説明は自分が担当し、メンタル面のフォローは上司が行うなど、複数人で支える体制を作ると負担を軽減できます。

どうしても後輩指導に向いていない場合はどうする?

対策をしても、どうしても後輩指導が大きなストレスになる場合もあります。その場合は、無理に一人で抱え込まず、早めに対応することが大切です。

上司に状況を相談する

まずは、後輩指導で困っていることを上司に相談しましょう。このとき、「向いていないので無理です」とだけ伝えるのではなく、具体的に何が難しいのかを整理して伝えることが重要です。

たとえば、「通常業務との両立が難しい」「説明しても定着せず、指導方法に悩んでいる」「質問対応が多く、自分の業務に支障が出ている」など、状況を具体化すると、上司も対応策を考えやすくなります。

指導範囲を限定してもらう

後輩指導のすべてを担当するのが難しい場合は、担当範囲を限定する方法もあります。

たとえば、最初の業務説明だけを担当する、特定の業務だけを教える、週に一度の進捗確認だけを行うなど、役割を分けることで負担を減らせます。

「指導担当を完全に外れる」以外にも、現実的な調整方法はあります。

指導方法を学ぶ

後輩指導に向いていないと感じる原因が、単に「教え方を学んだことがない」ことにある場合もあります。多くの人は、プレイヤーとして仕事を覚えてきた経験はあっても、人に教える方法を体系的に学ぶ機会は多くありません。

そのため、OJTや指導法を学ぶことで、苦手意識が軽くなることがあります。教え方の型を知ると、感覚に頼らず指導できるようになり、後輩との関わり方も整理しやすくなります。

後輩指導は「向き不向き」だけで決まらない

後輩指導には、確かに向き不向きがあります。人に説明するのが得意な人、相手の変化に気づきやすい人、根気強く関われる人は、指導に向いているといえるでしょう。

しかし、後輩指導は性格だけで決まるものではありません。業務を分解する、できない理由を見極める、具体的にフィードバックする、質問しやすい仕組みを作るといった方法を学べば、苦手な人でも十分に改善できます。

大切なのは、「自分は向いていない」と決めつけることではなく、どの部分が苦手なのかを把握し、必要な対策を取ることです。

OJTの指導力を高めるならe-JINZAI lab.のOJT講座

後輩指導やOJTに苦手意識がある場合は、指導方法を体系的に学ぶことが効果的です。

e-JINZAI lab.のOJT講座では、職場内教育の本質を理解し、実践的な指導力を高めることを目的としています。業務分析を通じて「教えるための設計図」を作成し、仕事の全体像を明確にしたうえで、必要な行動を細分化する方法を学べます。

また、行動分析学の観点から、部下が「できない」状態から「常にできる」状態へ成長するプロセスを理解し、行動ができない「Aの壁」や、行動が定着しない「Bの壁」を乗り越えるための具体的な指導法も習得できます。

さらに、すぐにほめる・認めるといったフィードバック技術や、情報格差への配慮など、現場ですぐに活用できる内容も含まれています。

後輩指導に向いていないと感じている方でも、教え方の型を身につけることで、指導の負担を減らし、後輩の成長を支援しやすくなります。OJTを任された方や、指導方法に悩んでいる方は、e-JINZAI lab.のOJT講座をぜひご活用ください。

e-JINZAI lab.のOJT講座 カリキュラム

時間 学習テーマ
1分 OJTとは何か
2分 まずは教えるための設計図を作る 無料視聴可
3分 行動分析学『行動の3ステップ』
5分 Aの壁の破り方
6分 Bの壁の破り方
5分 まとめ