【例文付き】ビジネスで使える日程調整メールの書き方とポイントを解説

【例文付き】ビジネスで使える日程調整メールの書き方とポイントを解説

ビジネスにおいて日程調整は、単なる「予定合わせ」ではなく、仕事のスムーズな進行や信頼関係の構築に直結する重要なプロセスです。たとえば、会議や打ち合わせの調整がもたつけば、商談の機会を逸することもありますし、社内業務の遅延につながることもあります。

また、日程調整のメールには「相手の時間を尊重する姿勢」や「目的に対する明確な意図」を込める必要があります。やり取りの印象次第で、「仕事が丁寧な人だな」「段取りが悪い人だな」といった評価を受けることもあるため、注意深い対応が求められます。

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目次

日程調整メールでよくある悩み

ビジネスの現場では、日程調整のメールをやり取りする際に、次のような悩みを抱える方が多いです。

まず多いのは「言葉遣いが硬すぎる、または砕けすぎてしまう」という問題です。社内であっても相手の立場や関係性によって丁寧さのレベルを調整する必要があります。特に社外の取引先に対しては、過度にへりくだらず、誠実かつ明確な表現が求められます。

次に、「候補日が多すぎてかえって分かりづらい」「逆に少なすぎて通らない」といった、候補日提示の仕方に関する悩みもあります。候補日は3〜5案ほどをバランスよく提示するのが一般的ですが、相手の都合を気遣いつつ、自分のスケジュールとの調整も必要です。

また、やり取りが複数回にわたると、返信漏れや混乱が起きやすくなります。そのため、一度のメールで「目的」「候補日」「手段(対面かオンラインか)」など必要な情報を過不足なく伝えることが重要です。

日程調整メールの基本構成

ビジネスでの日程調整メールは、相手にとって分かりやすく、負担なく返信できる内容であることが大切です。そのためには、以下のような構成を意識すると効果的です。

1. 宛名と挨拶

メールの冒頭では、まず相手の名前を明記し、続けて簡潔な挨拶文を入れます。初めて連絡を取る相手であれば、自己紹介も添えましょう。既にやり取りがある場合は、近況に触れた挨拶程度で構いません。

株式会社○○
営業部 山田様

いつもお世話になっております。株式会社△△の佐藤です。

2. 日程調整の目的を明確に伝える

次に、なぜ日程調整が必要なのかを簡潔に記載します。「先日の打ち合わせの続き」や「新製品のご説明のため」など、相手が納得できる目的を示しましょう。

先日お打ち合わせさせていただきました件について、改めてご説明の機会を頂戴したくご連絡差し上げました。

3. 候補日の提示

調整しやすいように、3〜5つの候補日を明記します。曜日や時間帯もあわせて書いておくと親切です。また、オンラインか対面かを明示することで、相手の準備にも配慮できます。

以下の日程でご都合のよいお時間がございましたらご教示いただけますと幸いです。

・5月28日(火)10:00〜12:00
・5月29日(水)14:00〜17:00
・5月31日(金)終日(対面/Zoomいずれも可)

ご都合に合わない場合は、別途ご提案いただけますと幸いです。

4. 締めの言葉と署名

最後は、調整に対する感謝と、引き続きのお願いを伝えましょう。署名には、氏名・会社名・電話番号・メールアドレスなどを忘れずに記載します。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

――――――――――――――
株式会社△△ 営業部
佐藤太郎
tel: 03-1234-5678
mail: sato@example.co.jp
――――――――――――――

日程調整メールの例文

日程調整メールは、社内外で文面に求められる配慮が異なります。ここでは、それぞれの例文を挙げながら、ポイントを解説します。

社内向けの例文(先輩や同僚への調整)

会議日程の調整を依頼するケースです。社内メールでは多少カジュアルな表現も許容されますが、基本的な敬語や丁寧さは忘れないようにしましょう。社内では結論を先に伝えることが重要です。丁寧ながらも要点を簡潔に、確認・返信しやすい形で提示することを意識しましょう。

件名:打ち合わせ日程のご相談

〇〇さん

お疲れ様です。総務の田中です。

〇〇案件について、下記日程で一度打ち合わせをさせていただければと考えています。
お忙しいところ恐縮ですが、ご都合の良い日時をご教示いただけますでしょうか。

・5月28日(火)10:00〜11:00
・5月29日(水)15:00〜16:00
・5月30日(木)13:00〜14:00

すべてZoomでの実施を予定しております。
どうぞよろしくお願いいたします。

社外向けの例文(取引先との調整)

顧客との打ち合わせ日時を調整するケースです。社外宛てのメールでは、冒頭のあいさつや依頼文により丁寧な言葉遣いが求められます。社外の方に対しては「お願い申し上げます」「恐れ入りますが」といった丁寧表現を用いましょう。また、Zoom・対面など形式の希望についても柔軟性を示すと、相手に配慮が伝わります。

件名:打ち合わせ日程のご調整のお願い(株式会社△△ 田中)

株式会社○○
営業部 山田様

いつも大変お世話になっております。株式会社△△の田中と申します。

このたびは、○○の件に関しましてご説明の機会を頂きたく、以下の候補日で打ち合わせのご調整をお願い申し上げます。

・6月3日(月)10:00〜11:00
・6月4日(火)14:00〜15:00
・6月5日(水)15:00〜16:00

Zoomでの実施を予定しておりますが、対面をご希望の場合はお申し付けくださいませ。
お手数をおかけいたしますが、ご都合のよろしい日時をお知らせいただけますと幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

――――――――――――――
株式会社△△ 営業部
田中美咲
tel: 03-5678-1234
mail: tanaka@example.co.jp
――――――――――――――

日程調整を円滑に進めるポイント

日程調整のメールをスムーズに行うには、いくつかの工夫が有効です。特に相手の負担を減らす視点や、返信しやすい形で配慮することが重要です。やり取りにかかる手間が少なくなることで、決定までのスピードも早くなり、相手に好印象を与えることにもつながります。

候補日は複数提示する

日程調整では、相手の予定も考慮するために、あらかじめ複数の候補日を提示するのが基本です。1〜2日だけでは調整の余地が少なく、再調整が発生しやすくなってしまいます。「以下の日程のいずれかでご都合のよろしい時間がございましたら、ご指定いただけますと幸いです。」などと記載し、できれば3つ程度、さらに時間帯も幅を持たせることで、相手の都合に柔軟に対応できるメールになります。

返信期限を明記する

日程を決めるまでに時間がかかると、その後の予定にも影響が出る場合があります。相手の対応を急かさずに促すためにも、返信期限をやんわりと明記しておくと効果的です。「恐れ入りますが、5月24日(金)までにご返信いただけますと幸いです。」など、「お手数ですが」「恐れ入りますが」などの丁寧な表現を添えることで、角が立たない表現になります。

使用ツール・方法を明確にする

調整時には、面談や会議の実施方法(対面かオンラインか)を明確に伝えることが大切です。オンラインの場合は、使用する会議ツール(Zoom、Teamsなど)を事前に指定し、相手が準備しやすいように配慮しましょう。通信トラブルや当日の混乱を避けるためにも、事前周知は必須です。

確定後も丁寧なフォローを

日程が決まった後も、丁寧な確認やフォローの対応を行うことで、信頼感を高めることができます。カレンダー招待やリマインドメールの送信も、予定忘れの防止につながり、ビジネス上のトラブル回避になります。「お忙しい中ご調整いただきありがとうございました。日程が確定しましたら、改めて招待メールをお送りいたします。」など、「ありがとうございました」の一言も忘れずに添えると、さらに印象が良くなります。

まとめ

ビジネスシーンにおける日程調整は、ただスケジュールを決めるだけでなく、相手への配慮や自社の信頼にも直結する大切なコミュニケーションです。丁寧で分かりやすい日程調整メールを送ることで、やり取りの手間を減らし、相手にとっても心地よい対応ができます。

本記事では、社内・社外それぞれのメール例文とともに、注意すべきポイントを具体的にご紹介しました。候補日の提示や返信期限の明記、使用ツールの明示など、少しの工夫でスムーズな日程調整が実現します。

ビジネスメールの基本を押さえ、相手にとっても自分にとっても効率の良いやり取りを心がけていきましょう。丁寧な対応は、信頼関係の構築にもつながる大きな一歩です。

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